うつ病と睡眠の関係とは?改善方法はあるの?
うつ病と言えばいじめを受けたり、仕事が過酷だったりと過度のストレスが溜まってしまうために、発症してしまうイメージが強いですが、うつ病と睡眠はどのような関係なのでしょうか。
うつ病と睡眠
うつ病というと一般的には心の病という印象ですが、脳の病気でもあるんです。人間関係や生活上の問題などが原因となり、心の負担としてストレスが溜まっていくことで脳の働きが乱れ、自律神経のバランスが崩れることによってうつ病が発症すると考えられています。
自律神経とは循環器や呼吸器などの働きを調節してくれる神経であり、心臓と同じく24時間365日動き続けてくれています。また、ストレスを受けることによって脳の一部の神経細胞の形に変化が生じるために、ゆがみが起きてうつ病になるのではないかという指摘もあるようです。
しかしうつ病になる詳細な原因に関しては、未だにはっきりとは解明されていないのが現状のようです。また、ストレスを溜めることでうつ病を発症する可能性が高まるわけですが、それと同時に睡眠にも大きな影響をもたらします。ストレスを溜めることで自律神経のバランスが崩れると脳や体が緊張状態になります。
眠るときにも自律神経のバランスが崩れていると、脳や身体が緊張状態になっているわけですから、眠りにつきにくくなりますし眠れたとしても眠りが浅くなってしまい、翌日疲れが取れなかったり、昼間に眠気を感じてしまいます。
うつ病でなくてもストレスが溜まってしまうと眠りに影響が出るわけですから、うつ病になってしまうと不眠症に陥ってしまい、睡眠障害を引き起こす可能性も十分にあります。
自律神経と睡眠の関係
自律神経は意識をしなくても働いてくれます。心臓だったり胃腸など私たちが意識しなくても動いてくれていますよね。これは自律神経が働いてくれているために心臓などのコントロールを行っています。
また、自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、交感神経が働くことで脳や身体が活動的になり、通常であれば日中に働きます。副交感神経は働くことで脳と体がリラックスして眠りにつきやすくなり、通常であれば夜になると働き始めます。
そのため、昼間に働いたり遊ぶには交感神経を、夜に眠るときには副交感神経を働かせる必要があります。しかし、ストレスが溜まり自律神経が乱れてしまうと交感神経と副交感神経のバランスが乱れます。
そうなると昼間に副交感神経が働いてしまい眠くなったり、夜に交感神経が働いてしまい、眠れなくなったりします。自律神経が乱れている状態が続くと自律神経失調症という疾患になってしまい、さらに自律神経が悪化することによりうつ病になってしまうんです。
つまりストレスを溜めることで自律神経が乱れ、睡眠を大きく阻害します。さらに自律神経の乱れが続くことで、自律神経失調症になって悪化するとうつ病になってしまいます。
また、自律神経が乱れることにより、自律神経失調症やうつ病以外にも神経性胃炎、過敏性腸症候群、メニエール病、不眠症など複数の疾患を引き起こします。自律神経の乱れは睡眠を阻害し、様々な病気の原因になるんです。
睡眠不足を続けることでもうつ病になる?
ストレスを溜めることで、自律神経が乱れてうつ病になるということは上記でも書きましたが、睡眠不足を続けることでもうつ病になる可能性もあります。
日本では朝早くから出勤し、夜遅くまで残業して日々睡眠不足になっているという会社員の方は少なくないのではないでしょうか。2015年に電通の女性社員の方が仕事による過労が原因で自殺したというニュースが大きく報道されましたが、自殺した女性社員の方は長時間労働が原因でうつ病を発症したようです。
イギリスの調査では、1日の労働時間が11時間を超えている人は労働時間が7~8時間の人に比べ、約5年後にうつ病を発症する確率が2.4倍高い結果が出たそうです。昼間に生じた脳や身体の疲れを睡眠によって取り除かないと、うつ病をはじめ様々な病のリスクが高まるようです。
また、睡眠不足によって脳の機能が低下し、無気力感や疲労感、意欲低下などメンタルに様々な影響を及ぼし、睡眠不足症候群によって睡眠不足が続くと、不安が強くなっていきうつ病を発症する場合もあります。
自律神経の乱れだけでなく、睡眠不足によってもうつ病になる可能性は高まります。また、睡眠不足の状態を続けることで心臓病や心筋梗塞になるリスクが大幅に高まり、死んでしまう危険性も高まってしまいます。
眠れないから、うつ病だからと言って安易に薬を使ってはいけない
うつ病の方は抗うつ剤だったり、不眠症やその他の睡眠障害の方は睡眠薬を処方している人は多いかと思います。日本人を対象にした調査では睡眠薬を週に1回以上使用する人は男性が4.3%、女性が5.9%いることが判明しています。
しかし、当たり前ではありますが薬に頼り続けるのは良くありません。日本では睡眠薬や抗うつ剤がかなり安易に処方されていますが、アメリカをはじめ海外の精神医療の現場で薬を使用する機会はかなり減ってきています。
日本で使われているのにアメリカでは使われていない薬もあるようですし、アメリカでは薬によるうつ病への効果はないとされており、睡眠薬を処方するとしても依存性がなく害が少ないものを処方しているようです。
そのため眠れないから、うつ病だからと言って安易に薬を使ってはいけません。「じゃあ薬以外でどうやってうつ病や不眠症を治療するの?」と思う方もいると思います。アメリカではカウンセリングや磁気治療、マインドフルネスによる瞑想などが主流になってきています。
これらの中でも、自分で手軽にできるマインドフルネスによる瞑想は、行うことでリラックスできるため自律神経を整え、睡眠の質を高めることができるため、不眠症を始めとした睡眠障害やうつ病にも効果的です。
うつ病も睡眠もなるべく薬以外で治療してもらう
うつ病と睡眠は深い関係にあります。うつ病はストレスや睡眠不足によって発症するリスクが高まります。ストレスを溜めることで自律神経が乱れ、睡眠を大きく阻害して不眠症など睡眠障害になってしまいます。
さらに自律神経の乱れることにより、自律神経失調症になって悪化するとうつ病になってしまいます。うつ病になることで睡眠を大きく阻害することになり、睡眠不足が続くことでうつ病を発症する確率が大きく高まります。
ストレスにより自律神経が乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが崩れます。副交感神経は働くことで脳と体がリラックスして眠りにつきやすくなり、通常であれば夜になると働き始めます。
うつ病になるとバランスが大きく崩れてしまい夜になっても眠れなくなってしまいますから、睡眠を大きく阻害してしまうわけです。
また、人間は昼間に生じた脳や身体の疲れを睡眠によって取り除くことで、翌日も健康的でいられるわけですが、睡眠不足になることで体や脳の疲れが取れていない状態になります。さらに睡眠不足になることで、脳の機能が低下し、無気力感や疲労感、意欲低下などが起こります。
そのために、睡眠不足によって眠れなかった睡眠は蓄積されていきますから、脳やメンタルに大きく負担がかかりうつ病になってしまうんです。また、眠れないから、うつ病だからと言って安易に薬を使ってはいけません。
睡眠薬や抗うつ剤は依存性や副作用が強いですし、使い続けることで体が徐々に慣れてしまい効き目が薄れていってしまいます。
日本では睡眠薬や抗うつ剤がかなり安易に処方されていますが、アメリカをはじめ海外の精神医療の現場で薬を使用する機会はかなり減っていて、カウンセリングや磁気治療、マインドフルネスによる瞑想などが主流になってきています。うつ病も睡眠もなるべく薬以外で治療してもらうようにしましょう。
うつ病になってしまう原因は様々です。しかししっかりと睡眠を取ることがまずは先決です。疲れが溜まりすぎているとなかなか毎日の疲れをとることも難しくなってしまいます。特に疲れが溜まりやすい子育て中のお母さんは栄養補給も兼ねて毎日の疲れをサプリメントで取ってみるのもいいかもしれませんね。