何度も夜中に起きるのはなぜ?原因がわからない!
夜中に目が覚めたことありませんか?たまに目が覚めて眠れなくなるとか、目が覚めるけどまた眠くなるようであれば問題はありませんが、毎日夜中に目が覚めてしまうのであれば、それは睡眠障害の可能性が高いです。
夜中に目が覚める
なかなか眠れなかったり一日に何度も目が覚めるようであれば『不眠症』、夜中に一度目が覚めてその後は眠れなくなってしまうようであれば『中途覚醒』の可能性があります。
夜中に目が覚めてしまう原因は、基本的に睡眠を阻害するような習慣がある場合が多いですが、不眠症は中途覚醒などの睡眠障害に陥っている場合には、病気の疑いがあります。睡眠は、眠りが浅いレム睡眠と眠りが深いノンレム睡眠を人によって異なりますが、だいたい90分のサイクルで繰り返しています。
ノンレム睡眠の場合には脳が休んでいて身体がメンテナンスしている状態になっていてい、レム睡眠の場合は脳が起きていて身体が休んでいる状態です。夜中にもかかわらず目が覚めてしまうのは眠りが浅いレム睡眠の状態に起こりやすいです。
何度も目が覚めても睡眠薬は最終手段!
睡眠障害によって、布団に入ってもなかなか眠れなかったり、眠れても何度も目が覚めてしまい熟睡できない辛さは、経験した人にしかわかりません。日本人を対象とした研究では、寝酒を週1回以上する人の割合は男性48.3%、女性18.3%。
睡眠薬を週1回以上使用する割合は男性4.3%、女性5.9%ということがわかっていて、一部ではありますが、睡眠に関してこれほど苦しんでいる人がいるんです。特に寝酒を週1回以上する男性が50%近くいるというのは驚きですよね。
寝酒ももちろん身体に良くありませんが、眠れないから睡眠薬を服用するのはさらに良くありません。不眠症の場合の治療には、薬物を使う治療と使わない治療があり、医師がその人に適切な治療法を判断して治療を行います。睡眠薬を服用するのは本来、薬物が必要と判断された人が使用するものですから、眠れないからといって気軽に服用するのは危険です。
そのため、日常に支障をきたしているくらいであれば話は別ですが、眠りが浅くて困っている程度の場合であれば生活習慣を改善すれば、解消される可能性は高いですから、睡眠薬を服用するのはやめましょう。
夜中に起きるのは現代の生活習慣が問題!?
国が豊かになり、消費社会とも呼ばれている現代では物で溢れかえっています。その中でも日常において睡眠を阻害しているものもかなり多いです。
光
世の中はいくつもの発明によって文明が進歩し、格段に利便性が上がりました。電球が発明されたことによって、今ではどこへ行っても極端な田舎でなければ街灯によって街が明るくなっています。しかし、この明かりが睡眠が阻害させます。
夜に光を浴びることによって眠る際に必要なホルモンであるメラトニンが減少してしまい、眠りにつきにくくなってしまいます。特に光の中でもブルーライトはメラトニンをより減少させてしまいます。スマホやパソコンだけでなく、街灯や車のライトにも含まれているため、注意が必要です。
電話
眠る前に電話をすることで睡眠が阻害されてしまうこともわかっています。遠くの人と電話をすることで、電話から放射される電磁波が脳に影響を及ぼして、眠る前に電話をしてしまうことで眠りにつくのに、普段の2倍も時間がかかったという実験結果があります。
お酒、たばこ
お酒に含まれているアルコールは眠りにつきやすくする作用がありますが、それと同時に眠りが浅いレム睡眠を大きく阻害してしまうことも判明しています。
アルコールを摂取することで普段より寝付きが良くなる分、その反動で普段より更に浅い眠りになってしまい、起きても目覚めがスッキリしなかったり、疲れが取れず昼間に眠気を感じてしまったりしてしまいます。
食事
眠る前に食事をすると眠りが浅くなってしまいます。人間の胃腸は食べ物を消化するのに3時間ほどかかるため、眠る3時間前には食事を終えておく必要があります。ですが、仕事で帰りがどうしても遅くなってしまうため、夕食も遅くなってしまうという人もいると思います。
その場合には、仕事場で手軽に食べられるおにぎりなどを数回に分けて、帰宅して眠るまでの3時間前には済ませておくと良いですね。
カフェイン
「カフェインは目を覚ましてしまう」というのは誰でも知っている話だと思います。コーヒーや紅茶に含まれているカフェインは減少するのに7~8時間、完全に消えるのに数日かかると言われているので飲み過ぎは控えるようにしましょう。
さらに、眠る6時間前にカップ1杯分飲むだけでも、睡眠が阻害されることもわかっているため、少なくとも眠る6時間前には飲むのをやめなければいけません。
以上のように睡眠を阻害するものは複数ありますから、なるべく気を使うようにして少しずつ改善していくようにすると良いですね。
病気による症状が原因で何度も起きてしまっている…
しっかり寝たくても夜中に何度も目が覚めてしまうのは病気による症状かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、気道が塞がれてしまい10秒以上呼吸が止まるのが、1時間に5~7回起こる病気です。
呼吸が止まることによって脳や身体に酸素がうまく回らなくなり、眠りが浅くなってしまい夜中に起きてしまいます。太っている人や顎の小さい人は起こりやすいため、注意が必要です。
慢性閉塞肺疾患
慢性閉塞性肺疾患は、タバコの煙に含まれている有害物質を体に取り入れることで、肺の内部が炎症を起こして呼吸がしづらくなってしまいます。中高年に発症することが多く、喫煙者の15~20%が発症します。喫煙を続けることで睡眠中に呼吸に異常を感じて、起きてしまうこともあります。
むずむず脚症候群
むずむず足症候群は、ふくらはぎや足の裏がむずむずして眠れなくなってしまう病気です。動かずじっとしていると症状が悪化してしまいますが、足を動かすことでおさまります。
周期性四肢運動障害
周期性四肢運動障害は、足の関節部分がぴくぴくと周期的に痙攣してしまう病気です。周期性四肢運動障害は中途覚醒の原因にもなり、本人に自覚はないためなかなか気づきにくいです。
うつ病
ストレス社会と呼ばれている現代では、うつ病になる人も少なくありません。うつ病になると自律神経が乱れているため、睡眠の質が低下してしまい不眠症などの睡眠障害になってしまいます。
たかが睡眠と思わずに、夜中は寝る習慣をつけよう!
現代の社会では睡眠に関して、まったくと言っていいほど重要視されていません。「寝る間も惜しんで努力したからこそ今があります」と成功者が言うと、「睡眠時間を減らして自分も努力しよう」と共感する人も多いのではないでしょうか。
成功するには睡眠時間を削ってでも仕事をしたり、勉強をしたりと睡眠より努力が大切と言わんばかりの考えが、この社会では定着しています。もちろん何かを成し遂げるうえで努力することは必要ですが、睡眠をとらず休む間もなく働き続けるのは努力を非効率にしているだけでしかありません。
人間は睡眠不足になると、ブドウ糖が12~14%ほど減少してしまいます。ブドウ糖は脳が正常に働くのに必要な栄養素であり、ブドウ糖が減少してしまうと脳がうまく働かず、仕事でミスをしやすくなってしまいます。
また、脳は体とは違って何もせずただぼーっとしている状態でも、常に働いているためエネルギーの消費も早く全身の20%のエネルギーを脳は消費します。睡眠は脳を休ませるのに大切な活動ですから、睡眠障害はもちろんちょっとした睡眠のことで悩まれている場合には、生活習慣を改善したり病院に行って診察してもらうようにしましょう。