身長が伸びないのは夜更しするから?科学的根拠はあるの?
見たいドラマやアニメがあるからもうちょっとだけ起きていたい!そんな子供時代を過ごした人は多いんじゃないでしょうか?たいてい夜遅くまで起きていると親が飛んできて「早く寝なさい!」なんて無理やりベッドに入れられ経験はないでしょうか?身長が欲しいと言う方は多いですが身長が伸びないのは夜更しが原因で科学的根拠などはあるのでしょうか?
夜更しすると身長が伸びないってよく聞くけど…
子供の身長が伸びるのは新生児の頃。この時50cmほどで4歳くらいには倍くらい伸びるそうです。これが世間で言う「第一次成長期」になります。ここからしばらくはゆるく伸びていき、次に身長がグーンと伸びるのが「第二成長期」です。これは男女共にそれぞれ変わるのですが、女子は早くて7歳くらいからで男子は早くて9歳くらいからのスタートになるそうです。
ここから男女共に17~8歳くらいまで成長が続くそうです。人によっては20歳を過ぎても続く人もいるそうです。全く伸びないという訳ではないのですが、一番身長が伸びるのは第二成長期の小学校高学年から高校を卒業するくらいまでみたいですね。夜更しや不規則な生活をすると身長が伸びなくなるとは言いますが、果たして本当なのでしょうか?
科学的根拠はあるのか?
まず身長を伸ばすには成長ホルモンの分泌が必要です。その三つの要素が「睡眠」「食事」「運動」です。この中で一番重要なのが「睡眠」になってきます。この成長ホルモンは昼間よりも夜の眠っている時間に大量に分泌されるのです。なので「寝る子は育つ」なんですね。成長ホルモンは体の免疫力や細胞の修復などもおこなっているので丈夫な体を作るために睡眠が必要になってきます。
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に分かれますが、特に深い眠りに入っているノンレム睡眠の時に成長ホルモンが分泌されるので、しっかり睡眠を取ることが大事になってきます。
その他に栄養バランスの整った食事や適度な運動をすることによって、睡眠時間以外の昼間の時間にも成長ホルモンを分泌できるのです。この「睡眠」「食事」「運動」が規則正しくできていれば、成長ホルモンをしっかり分泌させることができるのですが、現代の子供たちは、この生活習慣が乱れているケースがあります。
なぜかというと現在日本では夜型の子供が増えていて、日本小児保健協会の調べでは10時以降に寝る3歳児の割合が50%になっています。また米国の専門家が発表した睡眠に関する、研究では、昼寝を含む睡眠時間が他の国に比べ、日本の子供が最短になるそうです。
しかも1歳・2歳・3歳と特に睡眠が重要な乳幼児世代でも半数以上が夜型の生活をしていることがわかっています。そして年齢が進めば進むほど就寝時間が遅くなり、睡眠不足で朝食が取れなかったり、体育の授業でしっかり動けなかったりとせっかく成長ホルモンが分泌される貴重な時間を無駄にしてしまうことになります。
夜更しのせいで身長が伸びないのは大いに影響があると言えますね。特に難しいこともなく規則正しい生活さえしていれば自然と身長は伸びるというのに、どうして夜更しをしてしまうのでしょうか?
夜更しするとどうなるか?
なぜ夜更ししてしまう子供が多いのか?これは現代社会の影響も大きいのですが、どのような理由があるのでしょうか?
親の帰宅が遅い
そもそも親が遅くまで起きていたり、残業で帰りが遅くなるのをす待っていて、寝るのが遅くなってしまうというケースがあります。
ます最近は母子家庭も多いので、母親が帰宅する時間を待つ子供も多いです。親が遅くまでドラマなどを観ていて一緒に観ているという家族もいるので、親の影響が夜更しの原因になってしまっているケースは少なくないでしょう。
TVやネットを観てしまう
最近は深夜までドラマやバラエティ番組が充実していて、それを観たいが為に夜遅くまで起きている子供も多いです。
元は親が観ていたから来ている場合もありますが、最近は学校の友達から聞いておもしろいから観ているなど家庭以外からの影響もあります。PCやスマートフォンでネットやゲームを夜遅くまでやっている子供も多く、画面のブルーライトは睡眠障害の危険もあります。
塾や友達と遊ぶなど本人の帰宅が遅い
最近は小学生の内から習い事や塾などでバイトなどで帰宅が遅かったり、友達の家に遊びに行ったりカラオケやゲームセンターやショッピングモールなど年齢規制もありますが、遅くまでやっている場所も増えています。時代の影響とも言えますが自由に遊べる場所が増えている為、子供の内から様々な楽しい遊びを覚えてしまい、夢中になって帰るのが遅くなってしまうのかもしれません。
寝るのが遅くなれば、体に影響が出てくるのは当然です。睡眠時間が少なくなれば、成長ホルモンの分泌が少なくなるので、当然身長やあらゆる部分の成長に影響が出てきます。心身疲労の回復ができなくなりストレスがたまり、生活習慣病の恐れがあることもわかっています。
日中の眠気も眠気が取れないなんてことになると、授業に集中できなかったりバイトでミスをして心身共に疲れるなんてことも出てくるでしょう。深刻な症状が出てくる前に、せめて寝る時間は確保しましょう。
身長が伸びるってウワサを検証
やっぱり夜更しが続いても身長伸ばしたい!巷でよく聞く身長が伸びるという噂のあれこれを調べてみました。
牛乳を飲む
これはほとんどの人が聞いたことあるんじゃないかと思います。学校の給食に毎日牛乳が出たと思いますが、牛乳飲まない子に先生が「牛乳飲んだら身長が伸びるよ!」なんて言っていたかもしれません。身長を伸ばしたい方は家でもガブ飲みしていたでしょう。
牛乳にはカルシウムがたっぷり含まれているので骨が丈夫になっていい=身長が伸びる、とすぐ浮かぶと思います。ところが、カルシウム自体には背を伸ばす効果はないんです。背を伸ばすには骨を伸ばすことが必要なのですが、カルシウムには骨を伸ばす効果がないので、骨を伸ばすには「たんぱく質」が必要になります。たんぱく質は肉・魚・卵・チーズに含まれます。
たんぱく質を多く含む食品を取ることによって骨を伸ばすホルモンが増殖するので身長が伸びるのです。また背を伸ばすのには亜鉛もいいそうで、亜鉛も成長ホルモンを増やす働きがあるので身長を伸ばすのに適しています。亜鉛はピーナッツ・レバー・納豆・ゴマ・うなぎなどに含まれているので、たんぱく質と合わせて取ることが理想です。
ぶら下がりで身長が伸びる?
以前「ぶら下がり健康器具」というのが流行ったように、ぶら下がって体を伸ばすと身長が伸びるという噂は本当なのでしょうか?さきほど伝えたとおり、身長が伸びるのに必要なのは「成長ホルモン」です。なので残念ながらいくらぶら下がっても身長が伸びることはありません。
中にはぶら下がり健康機で身長が伸びたという方もいるみたいですが、これは一時的に身長が伸びた気になっているか、ぶら下がりで猫背が改善されて姿勢がよくなり、身長が伸びたように感じるのかもしれません。
バレーやバスケしてる人は身長が伸びる
部活でバレーやバスケを経験している人は高身長の人が多いイメージがありますね。やはりしっかり運動したりジャンプしたりすることが多いと身長は伸びるのでしょうか?これも科学的に裏付けはないようで、単にバレーやバスケの選手が高身長なので言われたのだと思います。
ただジャンプをする運動が骨の細胞を刺激し、更に曲げたりそらしたいなどの全身運動でも、骨の関節の住管をよくして骨の成長を促す効果があるようです。そして体を作り、骨を成長させるのに運動は不可欠なので小さな頃から思いっきり体を動かして遊ぶのはとてもよいことです。
身長を伸ばすのに必要な方法
確かに夜更しや不規則な生活習慣は身長が伸びなくなるのに少なからず影響はしています。「子供のころ夜更ししちゃったし・・」とか「身長は遺伝だ」とか「ある程度年齢がいけばもう身長が伸びないのでは・・」と諦めかけてる方もいるかもしてませんが、今からでも身長を伸ばす方法はゼロではありません。
ある程度成長してからもできる身長を伸ばす方法は、やはり「睡眠」「食事」「運動」です。
- 寝る子は育つ!
- たんぱく質や亜鉛が含まれた食べ物をしっかり摂取する!
- しっかり運動する!
たとえ身長が現在止まってしまったと嘆いている場合でも、生活習慣は今すぐに修正可能なので、上三つを試していけば20歳を超えてもいくらか身長を伸ばすことは可能かもしれませんね。