緑内障はストレスが原因?若者でも発症する?
緑内障というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。「高齢者に多い病気」とか「目の病気」という認識をされている方がほとんどではないでしょうか。目の病気であるのは確かですし、以前までは高齢者に多い病気でしたが、現在ではストレスが原因で若者でも緑内障を発症することもあります。
緑内障の主な原因って?
目の中には房水という水が入っており、房水の水圧を眼圧といいます。この眼圧が上昇することにより、目の神経である視神経がダメージを受けて視野が徐々に狭くなっていく病気が緑内障です。
緑内障は最悪の場合、失明する危険性があります。徐々に少しずつ視界が見えなくなっていくので、自覚しづらいため違和感を感じて診察を受ける段階で、症状がかなり進行している人が多いみたいです。
そもそも緑内障って何?
また、緑内障といっても原発緑内障、正常眼圧緑内障、原発閉塞隅角緑内障、発達緑内障、続発緑内障などいくつか種類があります。
原発開放隅角緑内障(げんぱつかいほうぐうかくりょくないしょう
線維柱帯という房水の出口が徐々に詰まっていき、房水の流れが悪くなるために眼圧が上昇していきます。徐々にゆっくりと症状が進行していく慢性的な病気です。
正常眼圧緑内障
眼圧が正常なのにもかかわらず、緑内障になる方は正常眼圧緑内障です。緑内障の人の7割は正常眼圧緑内障であり、日本人は特に多いです。
原発閉塞隅角緑内障(げんぱつへいそくぐうかくりょくないしょう)
隅角が狭くなることによって房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇します。眼の痛みやかすみ、頭痛や吐き気などの症状が起こる場合があります。
発達緑内障
生まれつきの房水の流れ道が未発達であるため、眼圧が上昇します。光るを極端に眩しがったり、涙が多い、黒目がかなり大きく見えるなどの症状が出ます。
続発緑内障(ぞくはつりょくないしょう)
眼の外傷や角膜の病気、目の炎症などのほかの目の病気による眼圧上昇や、ステロイド薬などの薬剤によって隅角障害が起こって、眼圧が上昇する緑内障です。
若者も緑内障になる!
以前までは緑内障は40代以上から発症しやすい病気と言われていましたが、スマートフォンなどが普及したことにより、最近では30代や20代、さらには10代の若い世代にも発症する若年性緑内障があります。
若年性緑内障は3~40歳までに生じる緑内障のことで、昔と比べると圧倒的に増加しており、失明する危険性が緑内障にはあるため、大きな不安を抱えている若い世代も少なくはありません。
また、若年性緑内障には慢性緑内障と急性緑内障の2種類があります。慢性緑内障は症状の進行が遅く、失明するまでの期間が長いです。10~20年程度の期間で徐々に進行していくため、気づくことがかなり難しいため自覚症状を見つけた時にはすでに手遅れ、ということも少なくはありません。
急性緑内障は慢性緑内障とは逆で、失明するまでの期間がかなり短いです。急性緑内障は発作のような強い症状が起き、突然頭痛や激しい目の痛みが多いのが特徴で、目の充血や嘔吐、視力低下など様々な症状が起きます。
急性緑内障は症状が起きたときにすぐに適切な処置が行われないと、一晩から数日で失明していしまう危険性の高い病気です。
今では老若男女問わずスマートフォンやパソコンを触りますが、若者は夜遅くまでゲームやSNSなどしている人が多く、慢性的な眼精疲労や睡眠不足によりストレスが溜まったりと緑内障になる危険性は十分に若い世代にもありえます。
若い年齢で失明してしまうと今後の人生に影響を及ぼすことは言うまでもありません。少しでも違和感を感じたり気になるのであれば、早めに眼科へ行って検診を受けるようにしましょう。
緑内障の主な原因はストレス?
ストレスは様々な病気を引き起こす要因ですが、目に関しても例外ではなく悪影響を及ぼします。ストレスがたまってくると、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが次第に崩れることにより、目が乾いたり視神経を圧迫し眼圧が上がってしまいます。
正常眼圧緑内障はストレスが原因と言われていて、ストレスによって目の血管が収縮して視神経に十分な栄養が届かずに細胞に障害が起こります。また、睡眠不足も緑内障の発症や進行のひとつですが、ストレスによってさらに睡眠不足に陥る悪循環になる可能性もあります。
眼のストレスを軽減させる!
使いすぎることが目にとって一番のストレスであり、特にパソコンやスマートフォンは目にかなり負担がかかります。だからと言ってパソコンやスマートフォンを見ないというのは現代では不可能でしょう。
IT社会である現代でパソコンやスマートフォンを使わずに仕事をするのは不可能ですし、小学校や中学校でもパソコンを使う授業もあります。
2020年にはプログラミングの授業が義務化される予定ですから、今以上にITが不可欠な存在になってくることでしょう。完全に見ないことは不可能でも、ある程度目の負担を和らげることはできます。
目を温める
目を温めるのは血行が促進されて目の疲労軽減になります。
遠くを見る
目にある毛様体筋は近くのものを見ることで、かなり負担がかかってしまいます。そこで、遠くを見ることによって毛様体筋がほぐされるため、目の疲労軽減になりますので、数秒から数十秒でも良いですから1時間のうちに一回は遠くを見るようにしましょう。
目をつむる
目をつむるのも有効です。ものを見るとき目は少なからず筋肉を使いますから、目をつむることで眼球を休ませることができ、目の疲労軽減になります。数分程度つむるだけで十分効果はあります。遠くを見るときと同じように、1時間のうち1回は目をつむるようにしましょう。
画面を明るくし過ぎない
暗い場所でテレビやスマートフォンを見るのはもちろん目に悪影響ですが、逆に周りや画面が明るすぎるのも問題です。日の光や照明、画面が明るすぎるのも目が疲れてしまいますので、カーテンなどで光を遮ったり照明や画面の明るさを落としたりしましょう。
ブルーライトカットのメガネや保護フィルムをかけて作業する
現代で緑内障、眼精疲労となっている大元の原因はスマートフォンやパソコンによるものです。スマートフォンやパソコンにブルーライトカットが施されてる保護フィルムを貼ったり、ブルーライトカットのメガネをかけることで目の疲労を軽減させることができます。
フィルムやメガネどちらかでもよいですが、両方ともしたほうがより効果的です。
ツボを押すのも効果的!
眼精疲労に効果的なツボはいくつかあります。各ツボを数秒程度で良いので押してみましょう。
晴明
目頭から鼻に少し寄った、目頭と鼻の間の部分です。目の疲れだけではなく、大体の目の不調に効果的なツボです。
太陽
まゆ毛の端と目じりの間からこめかみに寄った部分です。目の疲労にも効果的ですが、老化に特に効果があります。
四白
目の真下、下のまぶたにある骨の1cm程度下の部分です。このツボは二重まぶたになり、顔のむくみの解消にも効果があります。
康な目で過ごすために
緑内障は高齢者だけでなく、若い世代でもなる人が増えています。普段から目を大切にするような生活習慣を心がけていきましょう。
- 目を温める
- 遠くを見る
- 目をつむる
- 画面を明るくし過ぎない
- ツボを押す
- ブルーライトカットのメガネや保護フィルムをかけて作業する
緑内障は症状が進行すると、最悪の場合失明する可能性のある危険性が高い病気です。視覚は人間の五感の中で最も影響力が強いですから、失明してしまったら日常生活どころか、人生にに支障をきたすのは確実です。少しでも違和感を感じたり気になるのであれば、早急に病院で診察してもらうようにしましょう。