肩こりがひどい!対処法と原因を探る
肩こりに悩む人は多いです。特に海外の人に比べて日本人はとても多く、だいたい3000万人ほどが肩こりを感じていると言われているほどの国民病です。軽い肩こりであれば、生活習慣などを見直せば改善できますが、ひどい痛みを感じる場合は、もしかしたら病気の可能性もあります。対処法はあるのでしょうか?
肩こりの主な原因
- 運動不足
- 姿勢
- 冷え性
今や国民病となっている肩凝りですが、主な原因は3つあります。少なからず一つは誰しも心当たりがあるのではないでしょうか?
運動不足
現代社会ではパソコンやスマートフォンが普及したことや、長時間働いているなどが原因で運動不足になりがちです。しかしなぜ運動不足が肩凝りの原因になるのか不思議じゃありませんか?理由は3つもあります。
1つ目は血の巡りが悪くなることです。人間は体を動かすことで、筋肉が働き血の巡りが促進されます。そのため運動をする機会が減るほど血の巡りが低下してしまい、肩の筋肉に老廃物がたまって肩凝りの原因になります。
2つ目は長時間筋肉が緊張状態になることです。体の筋肉は動かすよりじーっとしている方が緊張してしまい、固まりやすくなります。スマホをずっと見ていたりデスクワークでパソコンを長時間眺めているのは、筋肉を長時間緊張状態にしていることになるため、肩凝りの原因になります。
3つ目は筋力の低下によるものです。運動する機会が減るほど筋力は衰えていきます。その結果、身体の姿勢を維持する筋肉も衰えてしまい、肩凝りの原因となります。
姿勢
肩凝りの原因になる姿勢はズバリ猫背です。頭の重さは人間の体の中で10%も比率が高く、かなり重いです。そのため何もしないと頭は前方に傾いてしまいますが、後頭部にある僧帽筋(僧帽筋)などの筋肉が頭を後方に引っ張るため、頭を前に傾けず維持することができます。
頭を支えて維持するのにも負担がかかるのに、猫背だと頭の重心がさらに前に傾き、ますます負担がかかり肩こりの原因になります。
冷え性
身体は冷えると血流を縮小させ、体の熱を逃がさないように働くため、血の巡りが悪くなります。運動不足の部分でも血の巡りが悪くなることで、肩こりの原因になることを書きましたが、冷え性によっても血の巡りが悪くなるため、肩凝りの原因になります。
また、肩回りの温めていても手や足は冷えたままという、冷え性の慢性化した状態の方はとても多いです。特に冷え性は女性の方が多いため、肩も凝りやすいです。
ストレスで肩こりになる?!
ストレスが肩こりに関係してくるのでしょうか?ストレスも肩こりの原因のひとつです。ストレスによって自律神経のバランスが崩れると筋肉や血管が縮小し、この状態が長く続くことにより血の巡りが悪くなって、肩凝りの原因になります。
肩こりだけでなく腰痛やくびのこりの原因にもなってくるので、肩こりが慢性化する前にうまくストレスを解消していく必要があります。
症状がひどい場合は病気かも?
肩凝りがひどいの他に手足のしびれ、頭痛や吐き気などの症状がある場合には病気が原因かもしれません。そのような場合、以下のような病気が考えられます。
心臓病
狭心症や心筋梗塞は肩こり以外にも、肩に痛みやだるさを感じることがあり、特に左側の肩や背中などに痛みを感じます心筋梗塞の場合は発症前に、肩こりの他に背中全体に痛みを感じたり、強い胸焼けや締め付けなどの症状が起こります。これらの症状が起こった場合には注意が必要です。
肝臓や胃腸の障害
肝臓や胃腸に何らかの障害が起こることによって肩凝りが起こる場合があります。肝臓の場合、肝臓の上の部分にある横隔膜が刺激され、その結果肩凝りの症状が起こることがあります。また、右の首から方の後ろにかけて痛みも感じることがあります。胃腸の場合、下痢や便秘などの不調により肩凝りや肩甲骨に痛みが生じることがあります。
肺の病気
肺結核や肺膜炎などの肺の病気によっても肩こりが生じることがあり、初期症状として咳や微熱とともに肩凝りやだるさなどが生じることがあります。
頸椎椎間板ヘルニア
頭を支える骨である頸椎の椎間板の中身である髄核(ずいかく)か飛び出して、神経やせき髄を圧迫してしまい、その結果肩凝りや首周辺の痛みなどの症状が発生します。
変形性頚椎症
変形性頚椎症は年齢とともに発症しやすい病気であり、首の骨同士をつなぐ椎間板の弾力が減少することにより発症する病気です。症状としては肩凝りや首周辺の痛みがじわじわと現れます。
むち打ち症
むち打ちは交通事故などによって強い衝撃を受けて、頭と体が違う方向へ動くことによって頸椎が捻挫してしまう状態のことです。肩凝りや首の痛みのほか、頭痛や耳鳴り、めまいや吐き気などの症状も起こります。
狭心症、心筋梗塞
血管のひとつである動脈が硬くなってしまうことによって、左肩を中心に痛みが生じたり胸が締め付けられているような痛みが生じます。
四十肩、五十肩
40~50代の中年の世代に多くみられる病気で、加齢によって肩の関節が慢性的な炎症を起こし、突然の肩の痛みから始まり徐々に肩の可動範囲が狭くなっていきます。
更年期障害
更年期障害は女性特有の病気で、閉経の前後で女性ホルモンが減少し自律神経が乱れることによって、肩凝りや腰痛、頭痛などの症状が生じやすくなります。肩凝りは姿勢の悪さやストレスなどによって起こる血流の悪化が原因である場合がほとんどです。
ですが、中には上記のような心臓の疾患によるものや生活習慣が原因で発症する病気によって肩凝りの症状が現れることもあります。
肩こりに効く対処法は?
ひどい肩凝りを解消させる方法はいくつかありますが、肩凝りを生じさせる原因が病気である場合は自体は自分で対処することは不可能です。なので応急処置としていくつか試してみて、あとは病院へ行って診察してもらうようにしましう。
ストレッチ
ストレッチでゆっくりと肩や首を大きく回したり背筋を伸ばしたりしましょう。仕事の休憩中にやるとリフレッシュにもなるのでおすすめです。あまり強くせずに気持ちよく感じる程度にストレッチしましょう。
入浴で血行促進
肩凝りの原因は血流の悪化がほとんどなので、血流を良くすれば肩凝りは緩和されはずです。血流を良くするには入浴することが一番効果的です。ぬるめの気持ちいい温度のお湯にゆっくりと浸かることで、血流の促進とともにストレス解消にもなります。
正しい姿勢を身につける
正しい姿勢を身につけられれば、肩凝りの改善だけでなく今後の予防にもなります。特に学生の方や仕事がデスクワークの方はとても効果的です。
- 顎を引いて背筋を伸ばすようにする
- お尻は背もたれに密着させる
- 座面の端とひざの裏間はこぶし一つ分空ける
- 膝と股関節は平行になるようにする
- 足は組まないようにする
などに気をつけて意識してみると、良いですね。
また、身長によって椅子と机の適切な高さがあるので、自分の身長に合った高さの椅子と机をしようするのも効果的です。
自分の身長に合う高さ
- 座面の高さ=身長 × 0.25 – 1
- 机の高さ=身長 × 0.25 – 1 + 身長 × 0.183 – 1
あくまでも目安ですが、自分の身長にあった適切な高さを求めることができます。165cmであれば座面の高さは40.25cm、机の高さは69.445cmとなります。
肩こりを軽減、肩こりにならない体づくりを。
肩こりの原因4つ
- 運動不足
- 姿勢
- 冷え性
- ストレス
肩こりしない体づくり対策
- ストレッチ
- 体を温める
- 姿勢を正す
年齢によって、職業によって、対処法で改善ができない場合は何か「病気のサイン」で肩こりが起こっている可能性もあります。その場合はなるべく早めに病院へ行って診察してもらうようにしましょう。