脚の痒みで眠れない?その症状むずむず脚症候群かも?
じっとしている時や眠ろうとした時に、脚が妙に火照ったりむず痒さを覚えて眠れなかったことはありませんか?体の中から来ているような痒さで、いきなり布団に入ったことで体温が一気に上がることで霜焼け状態になり、慣れるまで痒さは続きます。次第に布団で体が温まり体温が均一になり治るのがほとんどだと思います。
足が痒くて眠れない!むずむず脚症候群ってなんなの?
しかし、その痒さが一向に治らずじっとしていられないくらいになったり、痒さではなく虫が這っているかのような症状が現れることも・・・このような足の違和感が続く場合『むずむず脚症候群』かもしれません。ストレスレッグス症候群とも言われていています。名前だけ聞くとなんだか重大さを感じませんよね。
脚の痒みや不快感がずっと続いて眠れなくなってしまうのは嫌ですよね。脚の痒さだけならまだいいですが悪化したら痛みになってしまうことも…。夜だけではなくに日中もじっとしていられない痒みに襲われていませんか?寒さや体質ではなくむずむず脚症候群かもしれません。
むずむず脚症候群は昔から症状自体は報告されていたものの、名前自体はついていませんでした。日本の睡眠学会がこの名前を付け、最初こそ認知はされていなかったものの今では世界的に有名な名前になりました。日本全体でみると2~5%の人が発症しています。
症状としては夕方から夜にかけ脚がむずむずしてしまい、夜眠れなくなってしまったりそれにより不眠が引き起こされます。不眠が続くことにより日中、倦怠感が体を襲ったりストレスがたまりやすくなります。
むずむず脚症候群は多くが夕方から夜にかけて症状が出やすくなりますが、人によっては普段生活している中でも足がむずむずしてたまらなくなる場合があります。その時に出る症状が貧乏ゆすりです。
じっとしていることができず無意識のうちに脚を動かしてしまいます。貧乏ゆすりってあまりイメージ良くないですよね。治そうと思って治せるものでもありません。もしかしたらそれはむずむず脚症候群かもしれません。むずむず脚症候群はじっとしている事ができず脚を動かさないと違和感や痒みなどが出てきます。
普段歩いたりなどしているときは全く違和感は感じずなんの問題もなく活動できるため、自覚のないまま時が過ぎてしまうことが多いです。じっとしていられない、貧乏ゆすりを異様にしてしまう症状から周りに落ち着きのない人だな。と思われるのは嫌ですよね。
脚の違和感から夜眠れない状況が続き、不眠症等の病気になってしまうケースも少なくはありません。しっかりと自分の症状を理解し少しでも普段の生活をより良いものにしましょう。
何が原因なの?意外なものが引き金になっていた!
そもそもむずむず脚症候群は何が原因で起きてしまうのでしょうか?学会が発表したものによるとなんの前触れもなくいきなり起きる突発性(一次性)と、他の病気が引き金で起きる二次性のものがあるといわれています。
<一次性>
現在の医学では明確な理由はわかっていません。しかしこのようなことが原因ではないか?といわれています。
ドーパミン不足
よく聞く名前だとドーパミンです。アドレナリンなどになったりホルモン調節や学習機能など人間にとってとても大切なものです。これが異常に少なく、それにより神経系にダメージが出てしまいむずむず脚症候群に繋がるのではないかと言われています。
鉄分不足・鉄代謝の異常
鉄分不足と聞くと貧血を思い浮かべますが、むずむず脚症候群にも関係して来るようです。むずむず脚症候群になった多くの患者が体内の鉄分値が低かったという結果があり、鉄分不足が大きく関係しているといわれています。
ドパミンも鉄分から作られます。鉄代謝とは食事などから鉄を体内に取り込もうとする力です。鉄分はとても吸収されにくく一般的に不足しがちな栄養素です。ただでさえ吸収されにくいのに鉄代謝が悪くなるといくら鉄分をとっても体に吸収されません。それにより鉄分をとっていても体内の鉄不足が悪化してしまいます。
遺伝的なもの
親族がむずむず脚症候群だと遺伝する可能性がある。と言われています。
<二次性>
- 日常的な立ちくらみ、めまいが症状の鉄分欠乏症
- 肝臓の機能の低下から起こる慢性腎不全
病気からなってしまう場合と抗精神病薬などの薬の副作用で起こる場合があるといわれています。多くの人が悩んでいるむずむず脚症候群ですが細かい原因解明はされていないんです。
改善するには体の内側から!
神経なんて、目に見えるわけじゃないのにどうやって対策すればいいの?本当に治るの?と思うかもしれませんが健康状態を作ることが改善につながります。普段の生活を見直してみましょう。
(1)就寝前のアルコール、カフェインは避ける
脚の違和感から眠れないのにさらにアルコールやカフェインで脳を覚醒させるのは良くありません。浅い睡眠が続き少しの痒みでも目が覚めてしまいます。またニコチンも体に影響が出てしまうので控えたほうがいいといわれています。
(2)鉄分をとる
ドパミンのためにも鉄分は必要です。サプリ等で鉄分をとる人も多いとは思いますがサプリにも相性があったり飲んだからといって必ずしも吸収されるわけではありません。食べ物などから自然に摂取するのがいいでしょう。
レバーやひじき、豆乳などに多く含まれています。鉄分吸収率をよくするためにそればかり食べるのではなく、肉や魚介類に含まれる動物性たんぱく質、果物などに多く含まれるビタミンC、クエン酸等と一緒に摂取すると吸収率が良くなります。どうしても鉄分を含んだ食品がとれない時はサプリなどを併用しましょう。
(3)脚のマッサージをする
夜寝る前等に脚を軽く揉んだりするなどマッサージをしてみましょう。筋肉をほぐすことによって改善されることがあります。緊張状態で寝るのではなくリラックスした状態で眠りに入ることが大切です。日頃から朝はストレッチするなども効果的です。
無理をせず自分のペースで行いましょう。治したいという感情が焦りに繋がりストレスになってしまいます。ストレスからさらなる睡眠不足や精神的に不安定になってしまっては意味がありません。1日2日で完治するものではありません。生活スタイルを変えるつもりで心にゆとりを持ちましょう。
しっかり病院に行き眠れない毎日から卒業しよう!
脚がむずむずしてじっとしていられないことから、夜眠れなくなってしまったり貧乏ゆすりにもつながるむずむず脚症候群。原因としては2つあるといわれます。
- 鉄分不足やドパミン不足、遺伝からなる一次性(先天性)
- 腎不全や鉄分欠乏症からなる二次性
一次性に関しては完全な原因は分かっておらず、いずれも神経系の異常からなってしまうものというところまでしか分かっていません。予防法や改善策としては体内から健康にすることが大切です。
- 就寝前のアルコール、カフェインは避ける。ニコチンもNG
- 鉄分をしっかりとる。サプリに頼りすぎない
- マッサージをする
むずむず脚症候群は体のむず痒さから不眠につながるため最初に皮膚科に行くことが多いです。しかしその痒みは皮膚からではなく内側から来ているもののため外的な損傷は見られずしっかりとした理由が分からないまま時間ばかり進んでしまい悩んでしまいます。
むずむず脚症候群は皮膚の病気ではなく、脳や神経から起きる病気です。症状が続く場合は睡眠外来か神経内科に行きましょう。自分でできる対処法も、あくまで一時的に症状を緩和するものです。
その場は治ったと思ってもまた症状が現れたり再度症状が現れた時、症状が悪化してしまう時もあります。早いうちに相談しに行くことが解決への一歩繋がります、無理に治そうとするのではなく自分の体と専門医に相談しながら少しずつ治しましょう。