睡眠学習は効果あるの?!覚えておきたい勉強方法
勉強をするのは学生時代だけでなく意外と大人になってからも勉強をする機会は沢山あります。今のうちに効率のいい勉強方法をしっかり覚えておくと、今後勉強をするときに難なく勉強ができるようになります。
最近ではノートを開いて机に向かうだけが勉強ではありません。睡眠学習の効果を発揮できるようなキットが販売されていたり、スマートフォンやタブレットを使用した勉強方法があります。特に睡眠学習という言葉は勉強をせずに寝てしまいたい学生諸君は効果を試したいものではないでしょうか?
睡眠学習は結構難しい…
睡眠をしながら勉強なんてできないのはあきらかです。ただ睡眠学習が全く効果のないものなら、ここまで色々なところで話題になってないはずなんです。まず睡眠学習はしっかりとやり方を知っていないと効果を発揮することが出来ません。
睡眠学習のやり方はどういう学習方法をするかで変わってきますが、しっかりと理解することでより効果が期待できるものだと言われています。睡眠学習をするにはまずある程度の勉強量は必要なんです。寝ている間に新しい数式を覚えたり、新しい漢字を覚える事は難しいです。
人間の脳は覚えたと思っているものでも新しい物事に記憶が更新されてしまうと、古い物事や生きていくうえで必要のないものから忘れてしまうようにできています。簡単に言うと容量オーバーができないようになっているので、本当に必要なものや何度も繰り返し覚えたもの以外は消えてしまうんです。
勉強に関しても普段の生活でも使うことの多い足し算や引き算は簡単にできても、図形の面積を計算したり普段使わないものはすぐに忘れてしまいますよね。なので睡眠学習をする際はすぐに忘れてしまうことがないように繰り返し勉強をすることが必要になってきます。
睡眠学習器の効果はあった
睡眠学習が広まったのは睡眠学習器というものが昔流行したこともあるのではないでしょうか。睡眠学習器はまくらの内側にカセットテープを仕込み眠りにつくときに再生をしながら眠りにつくというものです。この睡眠学習器は当時爆発的にヒットしたそうですがなぜこの睡眠学習器がとても話題になったのでしょうか?
睡眠学習器はカセットテープに覚えたい単語などを自分で録音しなければいけません。決められた時間分を録音する為、何度も同じ単語を繰り返したりするうちにある程度覚えてしまいます。その後録音したものを流しながら眠りにつくことで、さらに睡眠学習が捗るといった商品のようです。
ただこの睡眠学習は寝ている間に覚えているというよりは、録音の為に何度も繰り返しているうちに覚えている部分が大きいようです。ある程度勉強をしてからその後録音を流して脳に覚えたいことを定着させるというやり方は間違ってないと思います。
睡眠学習を研究している国もあり、スイスではオランダ語を覚えるのに睡眠学習は効果があるのか、という実験をしました。この実験では、睡眠学習を取り入れて勉強をしてチームの方が成績がよかったという実験データが取れています。
数時間の勉強方法は集められた人数全員同じですがそのあとの数時間は仮眠をしながらオランダ語の録音を再生していたチームとそのまま普通に勉強をするチームとわかれて実験をしたそうです。睡眠中には記憶の整理が行われるので、その時にさっきまで勉強していて尚且つまどろみの中で聞こえてくるオランダ語を覚えようと脳が働きだしている可能性が高いです。
効果を得るために覚えておくべき勉強方法
睡眠学習で気を付けなければならないのは、どれぐらいの量を勉強するかということです。寝ている時にずっと録音を流しているのは不効率なんです。完全に熟睡している状態では睡眠学習ができません。脳も体も休息をしているのでしっかりと頭に入ってくるのは不可能なんです。
睡眠学習はあくまでも寝つく時に覚えていると言われています。人間の体は眠り始めて最初の90分でノンレム睡眠に入ると言われています。ノンレム睡眠というのは所謂深い眠りで、この時に無理やり体を起こされたりするとその後1日体が重く感じたりすることもあるそうです。
ものすごく眠たい時に話しかけられても辛うじて反応はできても、深い眠りについてしまったら話しかけられても反応できないですよね。深い眠りにつく前から深い眠りに入った後の少しの間に睡眠学習は力を発揮されると考えられているらしく、その時間帯に睡眠学習をすると良いみたいです。
録音したものを流し始めてから布団に入って一瞬で眠れるという人は、余程の睡眠不足を抱えている人かもしくは毎日そうやって眠っている人以外は難しいと思います。その為眠りにつこうと思った時間と最初のノンレム睡眠時の時間も合わせてだいたい100分ぐらいで録音を再生するのが目安だと思います。
勿論極端に10分だけとかでなければ、それより短くても大丈夫です。長すぎる方が睡眠学習としては間違ったやり方になります。睡眠時に気を付ける事は睡眠の妨げになることをしない、ということなんです。勉強法だといえ、枕元で音を流しているのは睡眠にとってはあまりよくありません。
なので睡眠をとっている最中ずっと録音を流しているのはいい方法ではありません。むしろ睡眠の質が悪くなったせいで、睡眠学習の力が発揮できないなんてこともあり得るかもしれません。
睡眠学習はおまけ程度のもの
ただ睡眠学習である程度色々と覚えていても、結局はその場限りになってしまうことがほとんどです。寝る前と寝ている最中に付け焼き刃で覚えたものは記憶に深く残る事はあまりなく、すぐに忘れてしまいます。
定期テスト前に徹夜で沢山勉強したものはその場ではしっかりと覚えていられるので、テストの点数は良かったりしますが、そのあと1週間もすれば殆ど忘れてしまっていると思います。下手すると3日でもう覚えていない、なんてこともあり得るのではないでしょうか?
睡眠学習も徹夜で勉強することも時間を考えれば効率はいいものだとは思います。ただそれは元々ある程度勉強をしていればの話であって、その場限りでやるには少しリスクが高いと思います。
特に睡眠学習はしっかりと覚える事ができれば儲けものですが、睡眠学習は効き目があるし何とかなる、という気持ちでやってもしっかり覚える事は難しいでしょう。
睡眠学習は睡眠中に聞こえてくる音をただ記憶に刻み付けているのではなく、睡眠前に勉強したことを脳がきっちり整理整頓してくれるから理解ができるようになっているんです。
それに加えて音でも覚えようという流れなんです。睡眠中に流している録音はあくまでも補佐的な役割です。寝ている間に聞いたことをすべて覚えるためには、その前の勉強をしっかりしておくことがとても大事です。これを怠ってしまうとせっかく効果のあると言われている睡眠学習も効果を発揮することができません。
一夜漬けで睡眠をしないでいるよりは、勉強をしてある程度仮眠を摂ったほうが効率はあがるので睡眠学習は全く効果がないわけではありません。できれば毎日しっかり復習するように心がけると、忘れにくくなるのできちんと勉強することが大切です。
効果は人それぞれ違う
睡眠学習は実験などで研究されているように効果が全くないわけではありません。
- 録音したものを流すときは眠りにつく前から眠りについた後90分ぐらいまでの間。
- 睡眠学習前にある程度の勉強が必要。
- 徹夜をするよりはしっかりと睡眠をとるほうが効率がいい。
など気を付けることは沢山あります。この注意することをしっかりと守れば睡眠学習も効果が表れるかもしれません。ただ音が気になって眠れない人などはこの勉強法は向いていないのでやめましょう。睡眠時間を無駄にしてしまうことになります。
ただ常にしっかりと勉強をしておけば、徹夜や睡眠学習に頼ることなくいい成績がとれるようになるので普段から頑張ることも必要です。